技術情報Technology
- 技術情報
- 赤外線カメラ基礎講座
- 赤外線カメラ・赤外線センサーの種類
赤外線カメラ・赤外線センサーの種類
赤外線カメラの種類
赤外線カメラでは、内蔵するセンサーにより、熱型(非冷却型)と量子型(冷却型)に分類されます。
遠赤外線非冷却型カメラ
(熱型)
- ボロメータ型
- サーモパイル型
- 焦電型
遠赤外線冷却型カメラ
(量子型)
- MCT型
- T2SL型
中赤外線非冷却型カメラ
(熱型)
- ボロメータ型
- 焦電型
中赤外線冷却型カメラ
(量子型)
- MCT型
- InSb型
- T2SL型
近赤外線カメラ
(量子型)
- InGaAs型
- InSb型
- T2SL型
遠赤外線 非冷却型 カメラ (熱型) |
遠赤外線 冷却型 カメラ (量子型) |
中赤外線 非冷却型 カメラ (熱型) |
中赤外線 冷却型 カメラ (量子型) |
近赤外線 カメラ (量子型) |
|
---|---|---|---|---|---|
ボロメータ | 〇 | 〇 | |||
サーモパイル | 〇 | ||||
焦電 | 〇 | 〇 | |||
InSb | 〇 | 〇 | |||
InGaAs | 〇 | ||||
MCT | 〇 | 〇 | |||
T2SL | 〇 | 〇 | 〇 |
赤外線センサーの種類
熱型(非冷却型)赤外線センサー
入ってきた赤外線とセンサーが熱結合して、センサーがそのエネルギーになって熱として検出し、電気信号に変えて測定しています。
熱結合はお互いに温度を合わせようとする現象ですが、センサー1つ1つはとても小さいので、自分の温度は影響しません。
量子型(冷却型)赤外線センサー
入ってきた赤外線をそのまま量子に変えるセンサーです。赤外線の光量子を格子数に比例した電気信号に変えて測定します。
熱型よりも応答が速く、高感度であるのが特長です。
しかし、熱雑音の影響を受けやすく、温度の誤差が出てしまうため、基本的に充分低い温度まで冷却する必要があります。
検出器 | 原理 | 波長域(μm) | 特徴 |
---|---|---|---|
ボロメータ | 温度抵抗変化 | 8~12 (3~16) |
非冷却 TCS>10ms |
サーモパイル | 熱起電力 | 10μm周辺 | 安価、低感度、低速 |
焦電 | 焦電効果 | 1~20 | 安価、低感度、低速 |
InSb | 光起電力 | 3.6~4.9 | 中赤外に感度 高価 |
InGaAs | 光起電力 | 0.8~12.0 | 高感度、冷却 高価 |
HgCdTe (MCT) |
光起電力 | 0.9~1.7 | 高感度 室温動作も可能 高価 |
T2SL | 光起電力 | 0.9~14.0 | 高感度、冷却 高価 |